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沖縄でサンゴが美しいダイビングポイント海を守るためできること

 公開日時:2019/09/12
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サンゴ

透明度の高い青い海に真っ白な砂、サンゴ礁が広がりカラフルな熱帯魚が泳ぐ景色。ダイバーなら一度はそんな海で潜ってみたいですよね。沖縄は日本屈指のサンゴの群生が見られ、圧倒的な規模と種類に恵まれています。近年ではサンゴ礁の減少が問題となっていますが、世界中の海で失われつつあるサンゴを守ろうという活動も盛んです。

ダイバーの皆さん、サンゴ礁を守るためにできることを一緒に考えてみませんか?

世界有数の規模を誇る沖縄のサンゴ礁

サンゴは、世界中の海に約800種類以上も生息しているといわれていますが、沖縄にはその半数近くの種類が生息しています。沖縄のサンゴの多くは裾礁(きょしょう)と呼ばれる島や陸の周辺をぐるっと囲むようにサンゴが群生しています。特に石垣島から西表島にかけて広がる石西礁湖は日本最大級のサンゴ礁としても知られています。

 

サンゴの役割とは?

サンゴには大切な役割があります。サンゴは植物のように見えますが、クラゲと同じ刺胞動物に属します。褐虫藻と呼ばれる海藻と共生することで、植物のように二酸化炭素を吸収して酸素を生み出しているのです。サンゴ礁は小さな生き物たちが棲み家や産卵場所にするだけでなく、プランクトンの餌になる有機物なども排出することでさまざまな生態系の基盤として存在しています。さらには高波や海流から陸を守る防波堤としての役割も担っています。

沖縄で人気のサンゴが綺麗なダイビングスポット

沖縄本島・宜野湾『コーラルガーデン』

本島の中部、港からボートで5分の距離にある、初心者から楽しめるサンゴ礁で知られるポイントです。都会的な景色から一転、水中ではソフトコーラルからハードコーラルが浅場に群生し、デバスズメダイやテングカワハギなど多彩な生き物たちにも出会えますよ。

慶良間諸島・渡嘉敷島『野崎』

野崎
真っ白な砂地と圧倒的な規模のサンゴ礁が人気のポイント。数百メートルにわたって広がるリーフは、エダハマサンゴで埋め尽くされ、その周辺では数百匹~数千匹ものデバスズメダイの大群が華やかに泳いでいます。幻想的な光景はまるで竜宮城のよう。

初心者からエントリーできますが、中性浮力をしっかり保って。

チービシ環礁『ナガンヌ北』

浅場なので初心者でも安心のポイント。一面に広がるテーブルサンゴの美しさを堪能できる癒しの光景が広がり、春先にはコブシメの産卵をみることもできます。

沖合に進むとドロップオフがあり、グルクンの群れやウミガメと遭遇できるかも!

宮古島 八重干瀬『アガラガウサ』

八重干瀬

八重干瀬(やびじ)は、日本のグレートバリアリーフと称されるほどサンゴ礁の規模が大きく、ダイナミックなサンゴの群生が楽しめるポイントです。

浅場のリーフにエダサンゴが広がり、バラの花のようなリュウキュウキッカサンゴの群生は圧巻!多彩な生き物たちとの出会いも多く、時間を忘れてしまいます。

サンゴの産卵を見に行こう

サンゴの産卵

サンゴの種類や地域によって産卵のタイミングは異なりますが、沖縄で多くみられるミドリイシサンゴの産卵は毎年5月~6月頃に見られます。

ナイトダイビングになるのですが、卵と精子が入ったバンドルと呼ばれるカプセルがサンゴから一斉に放出され、辺り一面を包みこむ景色はとても神秘的。

サンゴの生態について興味があるのなら、ぜひ参加してみることをおすすめします。

世界中でサンゴ礁が減少

サンゴ礁でダイビングをした経験がある方は、サンゴが石灰化して白くなる白化現象を見たことがあるかもしれません。本来、元気なサンゴに光を当てるとサンゴと共生している褐虫藻の鮮やかな色が見られますが、白いサンゴはこの褐虫藻が失われて骨格が透けている状態です。

白化したサンゴは酸素やたんぱく質などの光合成生産物が受け取れなくなり、いずれ滅びてしまう状態です。この褐虫藻が失われる原因は多岐に渡るのですが、例えば、温暖化による海水温の上昇、海水の酸性化、海水面の上昇、強すぎる紫外線、海水汚染によるバクテリア感染、オニヒトデやバクテリアなどによる生物によるダメージなどが影響しています。

サンゴ礁を守るためにダイバーができること

サンゴを守るためには何ができるのでしょうか。環境破壊を防ごう!と聞くとスケールが大きすぎると感じるかもしれませんが、まずはダイバーだからこそできる、小さなことから始めてみてはいかがでしょうか。

・サンゴの植樹体験ダイビング

サンゴの植付

沖縄ではサンゴの植え付けを体験することができます。
沖縄本島では恩納村や宜野湾の近海などでも開催されていて、ノンダイバーでも体験ダイビングで参加することができます。ショップによっては、植樹したサンゴの成長過程を観察することもできます。

申し込みは、サンゴの植え付けダイビングを実施しているダイビングショップもしくは、サンゴ移植団体開催のイベントに参加するなどの方法があります。

・サンゴを破壊しないスキルを身につけよう

ダイビング中に中性浮力が取れないと、サンゴに手をついたりフィンキックでサンゴを折ったりするかもしれません。特にカメラに夢中になると周囲が見えなくなってしまうことがあります。

サンゴ礁のポイントで潜る際は、サンゴの真上を泳ぐことを避けるか、サンゴとの距離を適度にとりましょう。

おすすめの泳ぎ方はあおり足。
頭からフィンの先まで意識して、フィンの動きが水平になるように泳ぎましょう。

砂地で砂を巻き上げることも防げるので、ぜひマスターしてくださいね!

環境破壊から海を守る

ほんのささやかなことでも、世界中のダイバーに波紋のように広がることで何かが変わるかもしれません。

例えば、ハワイやパラオで規制されることが決まりましたが、

海洋汚染を防ぐためにオーガニックの日焼け止めを使う。

漂流ゴミを減らすためにメッシュバッグを持って潜り、ゴミを見つけたら拾う。

一人一人が環境保護について考えることで、できることはまだまだ見つかるはずです。

サンゴに優しい日焼け止め

沖縄のダイビングショップやホテルでも、販売されている「サンゴに優しい日焼け止め」が、脱プラスチック容器!ということで生まれ変わりました。

少量でも伸びやすいバームタイプの日焼け止めです。

市販の日焼け止めは、サンゴを白化させる成分が入っているため、ハワイやパラオでは規制されることになっています。

日本ではまだそういった規制はありませんが、沖縄の美しいサンゴを守るため、一人一人が考えて行動して欲しいと思います。

100%天然成分で、人にも海にも優しい日焼け止めです。

普段は市販の日焼け止めでいいや。という方には12gの使い切りタイプもあるので海へいく!というときだけでも使用してみてくださいね。

 

 

ライター紹介 ライター一覧

tsumugi

tsumugi

九州在住。ダイバー歴は10年、経験本数は300本以上。海外でのダイビング経験もある女性ダイバー。初めて訪れた石垣島でダイビングを体験後、ダイビングの魅力にはまり地元でCカード取得。
その後は地元ショップに足繁く通い近郊を中心に年間50本ペースで潜る日々を送る。
所持しているライセンスはPADIのレスキューダイバー。

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