スマートなエントリー&エキジットができればカッコいい!基本を身に付けよう
何事においても、始めと終わりが肝心です。ダイビングでも、エントリーやエキジットの時に慌ててしまうと、パニックやトラブルにもつながりかねません。ダイビングの基本スキルなので、潜る前におさらいをしておきましょう。
この記事の目次
エントリー前に確認しよう
スムーズな潜行のために、適正ウェイトを身に付けましょう。沈むことが苦手だからといって、オーバーウェイトで潜るとエアの消費が増えてしまい、効率が悪くなります。また、水中でバランスがとりやすいように、ウェイトやBCDは体にフィットさせて安定した姿勢がとれるようにしましょう。準備が終わったら、エントリー前に深呼吸をして呼吸を整えます。呼吸や気持ちが落ち着いたら、エントリーしましょう。
ボートでのエントリー方法
エントリーの方法は、海の状態やインストラクターの指示によって使い分けましょう。なるべく経験を積んで、どんな方法でもエントリーできるようになれば安心です。
バックロールエントリー
主流のエントリー方法の一つです。ボートのヘリに腰かけたままエントリーするバックロールは、高さがないボートや船の揺れが強いときにおすすめです。また、アンカリングをしないドリフトダイビングでもよく使われるエントリー方法です。
ゲージやオクトパス、カメラなどが船のヘリにひっかからないように、体の正面でまとめます。着水地点に他のダイバーがいないことを確認したら、片手でマスクとレギュレーターを押さえ、もう片方の手でマスクのストラップを押さえながら重力に身を任せて後ろに倒れます。着水したら迅速にその場を離れ、次の人の邪魔にならないようにしましょう。
ジャイアントスライドエントリー
海外やリゾート地のダイビングに多い、大型船からのエントリーでは、立ったままエントリーするジャイアントが適しています。ビーチダイビングの防波堤や岩場からのエントリーでもジャイアントが使われます。
オクトパスやゲージ、マスクとレギュレーターを左腕で抱えるようにまとめ、マスクとレギュレーターを抑えます。反対の手は後頭部のマスクストラップを押さえます。
着水地点にダイバーがいないことを確認し、大きく一歩を踏み出しましょう。ジャンプして飛び込もうとすると、足を滑らせて怪我をする可能性もあるので、落ち着いて踏み出すとスマートです。
ビーチのエントリー方法
ビーチからのダイビングは、地形やポイントによって方法が異なります。基本的に器材を背負ったまま波打ち際や腰くらいの水深まで歩き、立ったままフィンを履きます。ビーチダイビングでは、貝殻やサンゴで足を怪我しないように、底が厚いブーツとストラップフィンの組み合わせが安心です。
潜行のコツ
耳抜きが苦手な人は、水面で一度耳抜きをして潜行してみましょう。潜行ロープがあれば、つかまりながらゆっくり潜りましょう。BCの排気をしても上手く沈めない場合は、頭から垂直に潜行するヘッドファーストや、水面に向かって勢いよく泳ぎ、その反動で先行するジャンピングフィートファースト潜行を試してみましょう。潜行のときは、前傾姿勢を保つとバランスが取れます。視線を潜行地点に合わせて首を前に倒します。腕を組んで、タンクを背中に乗せるようにすると自然と前傾姿勢が保てます。
ダイビングの浮上
ダイビングの浮上は、安全管理のためにダイバーが最も意識しなければいけないことでもあります。まず、浮上速度に注意します。一般的な浮上速度は毎分18m、1秒間に30㎝です。よくわからないという方は、自分の吐く泡を追い越さない速度でゆっくり浮上してください。そして減圧症予防のために、必ず水深5mで3分間の安全停止を行いましょう。
もし、アンカリングしているのであれば、浮上や安全停止の時にアンカーロープに掴まると体が安定するので便利です。ロープがない場合は、中性浮力をしっかりコントロールして、落ち着いた浮上を心がけましょう。
ドリフトダイビングのエキジット
ドリフトダイブの浮上は、基本的にガイドの指示に従います。浮上するときはガイドの近くに集まり、全員で同じ水深をキープします。ガイドがフロートを上げてボートに合図をするので、ゆっくり浮上を開始します。安全停止を終えて水面に浮上したら、流されないように潜ったチーム同士でタンクの根元部分をつかんでひと固まりになると安心です。ピックアップのボートが近づいてくるので、順番に速やかにボートに上がりましょう。
まとめ
潜行と浮上はダイビングの基本的なスキルですが、ブランクが空いてしまったり、予想外のトラブルが起こったりすると、パニックを起こしてしまうかもしれません。落ち着いて潜れるように準備を万全にして、ダイビングを楽しんでくださいね。