<ダイビングスキル>コツさえつかめば大丈夫!初心者でも安心な耳抜きのコツ
ダイビングをするために欠かせないスキルの耳抜き。地上でもトンネルに入った時や飛行機の中で、耳が詰まったような感覚になる事はありませんか?これは、鼓膜の内側と外側の気圧に差がでて、鼓膜が内側に押される為です。この状態を解消するための手段を耳抜きといいますが、水中でうまく出来ずに苦手意識を持っている方もいらっしゃいます。
そこで今回は、初心者の方でもできる耳抜きの方法とコツをご紹介します!
この記事の目次
1.耳抜きの方法
・バルサルバ法
最もオーソドックスな方法です。マスクをつけたまま鼻をつまむときは、鼻の穴を塞ぐように下からしっかり抑えます。舌を上あごにつけ、そのまま鼻から息をだすように息を吹きこみます。力を入れる必要はなく、じわじわと少しずつ耳に空気を送り込むようにしましょう。
・フレンツェル法
できるようになるととても楽な方法です。鼻をつまみ、舌の奥を上に持ち上げるようにします。口を閉じたままあくびをした時のような、喉の奥や耳のあたりが広がるようなイメージです。慣れると鼻をつままずに出来るようになりますよ。
・トインビー法
顎を動かしたり、つばを飲み込んだりする方法です。顎を動かすときはレギュレーターが外れないようにしっかり押さえておきましょう。潜る前に飴を舐めたりガムを噛んだりすると、唾液も出て顎も動かしやすくなるのでおすすめです。
2.耳抜きをしやすくするコツ
・リラックスすることが大事
まずは全身の力を抜きましょう。不安や緊張で全身に力が入ったままではうまくいきません。機材を身に付ける前に、軽いストレッチや大きく深呼吸をしてリラックスしましょう。海を楽しむという気持ちを忘れずに!
・一度水面で耳抜きを
潜る前に水面で一度耳抜きをすることで、潜行後もスムーズに耳抜きができることがあります。水中で耳抜きをすると耳から「キューッ」とか「メリメリッ」という音がしますが、鼓膜は破れませんのでご安心ください。
・こまめにすることが大切
少しでも耳に違和感を覚えたら、すぐに耳抜きをしましょう。水深10mまでは水圧の差が大きいため、少なくとも1mに1回を目処に耳抜きをしましょう。水深10mを超えるとあまり気にならなくなるので、その後は適度に行いましょう。
・頭を上にしてゆっくり潜行
ヘッドファースト潜行の場合、逆立ちの状態なので耳抜きにも慣れが必要です。そのまま深い深度を目指すのではなく、一度頭を上にした状態で耳抜きをしましょう。上手くいかずに辛いときは少し浮上することで水圧が弱まり、耳抜きがしやすくなります。しっかり耳抜きができた後で、ゆっくり深度をさげましょう。ボートダイビングでアンカーロープが使える場合は、是非活用しましょう。
・地上で練習しよう
耳抜きの練習は地上でもできます。普段から練習しておくことでスムーズな耳抜きが出来るようになりますよ。また、どうしてもできない人は、『オトヴェント』 という耳抜き練習用の器具を活用してみましょう。耳鼻科や通販でも購入することができます。
・睡眠をしっかりとろう
旅行に行くと、遊びすぎたり飲み過ぎたりと、ついはしゃいでしまいますが、二日酔いや寝不足により体がむくむことで、鼻と耳を繋いでいる耳管が細くなり、耳抜きができにくくなります。夜更かしや宴会はダイビング後のお楽しみにして、前日はしっかりと睡眠をとりましょう。
・不安なことは周囲に伝えよう
安全にダイビングを楽しむためには、不安や苦手なことをインストラクターやガイド、バディに遠慮せずにはっきりと伝えましょう。潜行に時間がかかる可能性があることを予め伝えておくことで、お互いに余裕も生まれて焦りによるパニックやトラブルを防ぐことにつながります。
いざという時に慌てないために、ハンドシグナルもおさらいしましょう。耳抜きが出来ないサインは、①自分の耳を指さし②手のひらを水平にひらひらさせる、または両手で×サインを出しましょう。
・病気や体調が悪い時は無理をしない
風邪や花粉症などのアレルギー症状によって耳管が炎症を起こし、耳抜きができない事があります。抗アレルギー薬や点鼻薬などで炎症を抑えることもおすすめです。潜る前に鼻が少しでも詰まっている場合、鼻をしっかりかんでスッキリさせましょう。耳管の炎症が悪化すると中耳炎になることもあるので無理は禁物です。海は逃げないので、体調に不安があれば次の機会へ持ち越す勇気も必要ですよ。
3.まとめ
折角のダイビング、海の中で快適に過ごすことができなければ、もったいないですよね。
これから始めようとする人も、体験ダイビングなどで耳抜きに苦戦して続けることをためらっている人も、コツさえ身につければ大丈夫。経験を積むことで自分のやり方を見つけることもできるので、怖がらずに海へ飛び込んでみましょう。まだ出会ったことのない海中世界が待っていますよ!