【波酔いしやすいダイバーさん必見】事前にできる酔い止め対策で快適ダイビングを!
ダイビングでは、うねりや波に揺られることで気分が悪くなってしまう波酔いになることがあります。揺れに慣れていない初心者ダイバーの方は、強い揺れがなくても浮遊感だけで酔ってしまうという人も中にはいるようです。せっかく旅行へ行って気分が悪くなることはできれば避けたいですよね。事前にしっかり対策について確認しておきましょうね!
この記事の目次
事前にできる波酔い対策とは?
酔い止めを飲もう
体質として乗り物酔いしやすい人は、ダイビングの30分前までに酔い止めを飲んでおくと効果的です。ただし、酔い止めには眠くなる成分が含まれているため、薬が効きすぎると危険なこともあります。これまで酔い止めを飲んだことがない人は、事前に陸上で試しておきましょう。
締め付けに注意しよう
ウェットスーツやドライスーツによる締め付けがきついと、波や乗り物に酔いやすくなります。フィットしているウェットスーツは保温効果が高まりますが、きついスーツは体に負担がかかります。水中に潜ると伸縮性がアップして楽になるので、心配な人はダイビングの直前に着るようにしましょう。
空腹や満腹は避けよう
満腹の状態だと消化しないまま揺られて気分が悪くなります。また、空腹で気分が悪くなることがあります。万全の状態で挑むように、ダイビングの前は食事にも気を配りましょう。朝ご飯は、酔いやすくなる柑橘系を避け、なるべく消化に良い食べ物を腹八分に抑えましょう。生姜や炭酸は酔い防止に良いので、ジンジャーエールもおすすめです。
二日酔いはダメ
波酔いや船酔い以前の問題ですが、ダイビングの前日に飲みすぎて、翌日頭痛や胃のむかつきといった二日酔いの状態で潜ってしまうと、波やうねりの揺れでダメージも数倍です。ダイビングは自己責任ということを忘れてはいけません。何か起こって取り返しがつかなくなる前に前日のアルコールは控えましょう。
睡眠不足や冷え、匂いにも注意
体調が万全でないと、普段よりも揺れの影響を強く受けます。前日の寝不足は大きく影響するので、しっかりと睡眠をとりましょう。そして、冷えが原因で自律神経が乱れると酔いやすくなります。しっかり防寒対策をしましょう。ほかにも、ボート移動の場合は排気ガスなどの匂いで波酔いの前に気分が悪くなるので、匂いがこない場所を確保しましょう。
水面で待機しない
海では、水面から水深2mほどまでは波の影響を強く受けます。ボートダイビングの場合、エントリー後に水面で待機していると、この時点で気分が悪くなってしまうこともあります。そのため、エントリーしたらすぐに潜行し、揺れの少ない水深まで潜ってしまいましょう。エキジットの時もラダーが混んでいる場合は、水面には出ずに水深5m付近で待機します。順番が来たら一気にボートへ上りましょう。
体質改善を目指してみよう
波酔いや乗り物酔いは、三半規管が受ける揺れや振動といった情報と、視覚による情報が合致しないことによって脳が異常な刺激を受けます。そのことで自律神経の働きが乱れて気分が悪くなります。
その日の体調やストレス、周囲の匂いなどによっても発症の度合いは異なりますが、日頃から三半規管を鍛えておくことも効果的なので、次の方法を試してみましょう。
まず、椅子に座って視線の高さで腕を伸ばし、人差し指を立てます。腕を左右に動かし、顔を動かさずに視線だけで追います。次に腕を上下に動かして同じように視線だけで追います。左右10回、上下10回繰り返したら、次は指から視線を外さないように、首を左右にゆっくり回します。同じように視線を固定したまま首を上下に動かします。左右10回、上下10回繰り返します。毎日続けて平衡感覚を鍛えましょう。
水中で吐くスキルを身に付ける
どうしても気分が悪いときは、思い切って吐くと楽になります。スムーズに水面に出ることができれば良いですが、安全停止が必要なダイビングでは、浮上まで我慢できない可能性もあります。緊急対処法として水中で吐けるようにしておくと役立ちます。
まずは、バディに調子が悪いことをハンドシグナルで伝えましょう。手のひらを前に出して「待ってください」、手のひらを下に広げてヒラヒラと動かすと「様子がおかしい」です。そして、浮上速度を守りながら水深を浅めにとりましょう。レギュレーターがフリーフローした時の対処方法を思い出してください。マウスピースを半分だけ咥えて、パージボタンを押しながら吐きましょう。
レギュレーターを咥えたまま吐くと、吐しゃ物が詰まる可能性があります。レギュレーターを外して吐いても良いですが、吐いた直後は反射的に息を吸ってしまうため、慣れが必要です。体調が悪い状態だとパニックを起こしかねないため、無理はしないように適切な方法をとりましょう。
終わりに
波酔いは、その日の海況だけでなく、ダイバーの体調にも左右されます。当日どうなるかの予想は難しいため、できる限り万全のコンディションで潜れるように準備することが大切です。気分の良い状態でダイビング旅行をおもいっきり楽しみましょう!