ダイバーの小さなアイドル、ウミウシ大図鑑!沖縄で見られるウミウシたち
Contents
- 1 ウミウシって?
- 2 沖縄で出会えるウミウシたち
- 2.1 シンデレラウミウシ
- 2.2 モンジャウミウシ
- 2.3 ミゾレウミウシ
- 2.4 ミドリリュウグウウミウシ
- 2.5 クチナシイロウミウシ
- 2.6 ウデフリツノザヤウミウシ
- 2.7 パンダツノウミウシ
- 2.8 モザイクウミウシ
- 2.9 コールマンウミウシ
- 2.10 アカテンウミウシ
- 2.11 キスジカンテンウミウシ
- 2.12 ミカドウミウシ
- 2.13 コンシボリガイ
- 2.14 パイナップルウミウシ
- 2.15 オトヒメウミウシ
- 2.16 ゾウゲイロウミウシ
- 2.17 ブチウミウシ
- 2.18 イガグリウミウシ
- 2.19 キベリクロスジウミウシ
- 2.20 ヒオドシユビウミウシ
- 2.21 ハナミドリガイ
- 2.22 メレンゲウミウシ
- 2.23 センテンイロウミウシ
- 2.24 シロタエイロウミウシ
- 2.25 サビウライロウミウシ
- 2.26 キカモヨウウミウシ
- 2.27 トウモンウミコチョウ
- 2.28 テヌウニシキウミウシ
- 2.29 ムラサキウミコチョウ
- 2.30 ニシキツバメガイ
- 2.31 イシガキリュウグウウミウシ
- 2.32 フジナミウミウシ
- 2.33 キヌハダウミウシ
- 2.34 シラナミイロウミウシ
- 2.35 マダライロウミウシ
- 2.36 ミヤコウミウシ
- 2.37 サラサウミウシ
- 2.38 チギレフシエラガイ
- 2.39 サガミリュウグウウミウシ
- 2.40 コンペイトウウミウシ
- 2.41 サフランイロウミウシ
- 2.42 ニシキウミウシ
- 2.43 ユキヤマウミウシ
- 2.44 シモフリカメサンウミウシ
- 2.45 ミアミラウミウシ
- 2.46 オレンジウミコチョウ
- 2.47 キャラメルウミウシ
- 2.48 ホシゾラウミウシ
- 2.49 シライトウミウシ
- 2.50 ヒメコモンウミウシ
- 2.51 レモンウミウシ
- 2.52 クロモドーリス・ヒントゥアネンシス
- 3 最後に
この記事の目次
イシガキリュウグウウミウシ
ずんぐりとした黒い体の背面に6~7本の黄色やオレンジといったラインがはいっています。他のウミウシを捕らえて丸呑みにしてしまう恐ろしい性質を持ち、体長23.5㎝の固体も発見されています。しかし、ウミウシの中でもリュウグウウミウシの仲間しか食さないようです。日本では沖縄以南でしか見られないウミウシで、エサとなるリュウグウウミウシが多く生息する場所で見つけられます。
フジナミウミウシ
色鮮やかで小さなウミウシです。背面中央から触角からエラにかけて、白色の波模様が入っており、その周囲は朱色でよく目立ちます。水深10m前後の波之穏やかな岩礁域で見られることが多く、冬~初夏にかけて現れます。また、この写真の固体のように波模様の部分に紫色が入ることもありますが、色彩変異は少ない種類です。美しい色彩ですが、成長しても2㎝未満なので、とても小さく見つけずらい種類でもあります。
キヌハダウミウシ
ウミウシ喰いでよく知られているキヌハダウミウシですが、どの種類でも食べるわけではなく、クロシタナウミウシを好んで食します。夜行性なので昼間は岩場の影に隠れたり、砂に潜っていることが多いです。見た目はオレンジ色の青虫のようで、絹肌という名前の通りきめ細かい質感が特徴のウミウシです。体はとても柔らかく、動きが素早いのでじっくりと観察をすることが難しいウミウシでもあります。
シラナミイロウミウシ
背面に黒で縁取られた褐色の波模様が入り、曲線の外側にある黒い斑点には個体差があります。主に波の穏やかな内湾の岩礁域に生息し、肉厚で大きくなる種類なので大きいものでは10㎝になる固体もいます。触角は波模様の中心部と同じ色彩で、二次鰓は乳白色または白色の固体が一般的です。外套膜の周辺は紫色で囲まれており、とても活発でこの外套膜をバサバサ動かしながら移動します。
マダライロウミウシ
昔は「チータウミウシ」と呼ばれていたこともあり、どこにでも現れるウミウシです。背面の斑紋がドット状になっているのが特徴ですが個体変異が激しく、ヒョウモンウミウシやオトヒメウミウシと見た目が酷似しているので、識別が難しい種類です。しかし、色彩変異は少ないので注意して観察してみて下さい。回虫では画像のように2固体がくっついている様子をよく見かけます。
ミヤコウミウシ
このウミウシが属するデンドロドーリス属は地味な色彩の種類が多いですが、その中ではとても綺麗な部類に入ります。写真ではわかりづらいですが、背面の突起の間に点在しているメタリックブルーの模様が特徴的です。穏やかな岩礁域に生息し、岩に側面や窪みを好みます。よく観察してみると、ウミウシカクレエビが付いている固体が多く、移動速度は意外と速いです。同じように背面に突起がある「イボウミウシ」と似ていますが、二次鰓があることで区別が出来ます。
サラサウミウシ
ペルシャ地方の織物「更紗」模様が美しいウミウシ。白い体に赤い細線の模様が覆う独特の色彩が特徴の普通種です。外套膜の縁は黄色で色彩のコントラストがとても美しく、名前の「サラサ」とはペルシャ地方の平織りの生地に細かい模様を描いた「更紗」が由来と言われています。比較的水深の浅い岩礁域やサンゴ礁域に生息し、白い部分が無い固体や赤い斑紋が薄かったりと個体変異が多く見られる種類です。似たような固体で「チリメンウミウシ」がいますが、こちらは黄色い縁取りがないのですぐに区別がつきます。
チギレフシエラガイ
その名の通り体がちぎれる不思議なウミウシ。写真のような固体のほか、褐色の体に茶色の斑紋・黒い体に白い斑紋など体色のバリエーションがとても豊かなウミウシです。刺激を受けると外敵から身を守るために、4片からなる外套膜がちぎれることかが名前の由来となっています。岩礁域やサンゴ礁域の砂地などでよく見かけられ、体調60㎜まで成長する個体もいます。通年観察できますが、春先~初夏にかけてが最も見つけやすくなる時期です。
白黒バージョンのチギレフシエラガイ
サガミリュウグウウミウシ
青い体色に黄色の円斑、濃い緑色のエラを持つド派手なウミウシ。サイズも大きいのでとても目立ち、相模湾で最初に発見されたことが名前の由来です。ウミウシの中でもかなり強烈な色彩で、アメコミに出てくる怪獣を彷彿とさせる見た目です。他の種類と間違えることもなく判別は容易ですが、動きが素早いので観察は食事中を狙うのがオススメ。ウミウシは外敵から身を守るために派手な色彩の種類が多いですが、ここまでインパクトのある種類は稀です。
コンペイトウウミウシ
見た目そのまま!コンペイトウのような可愛らしいウミウシです。白色の半透明の体に突起の先端がオレンジ色をしていて、まるでお菓子のコンペイトウのようなかわいいウミウシ。エラには黒い模様が混ざっており、カイメンを食べます。環境を選ばずに通年観察することが可能で、やや深場に生息していることが多いです。似ているか似ていないかは別として、特徴的な名前と外観を持つので覚えやすい種類です。寒天のような乳白色の体色は「キスジカンテンウミウシ」と外見・生態共によく似ています。